9. ガン予防策に

腸内環境と健康

私たちも植物と同様に根を持っています。腸内にある絨毛がそれです。絨毛を元気にすることが、健康と大きく係わってきます。
植物の根毛も、腸内の絨毛も、本来は有効な栄養素を選択して吸収する能力をもっています。ところが、化学肥料を大量に与えますと、農作物の根は活性化を失い、生命に必要な養分を選択して吸収できなくなります。
私たち腸内の絨毛も、これと同様で、大食して腸内に食べ物が豊富にありますと、ガン細胞の原因になる物質をも吸収し、健康を害します。

対策と小食

ガンにならない体質にするには、まず腸内環境を整えることです。その簡単な方法として少食療法があります。大食、悪食をしますと、絨毛の活性化を失うばかりではなく、腸内の有用菌であるビフィズス菌が減少し、病原菌を含む有害菌が発生する可能性が高くなります。
つまり、少食こそが腸内環境を整える近道です。そこで、少食だからこそ質の高い食品を選んで食べる必要があります。

便秘との関係

便秘の人はかならずガンになるとは限りませんが、ガン患者は100%便秘を経験しています。東洋医学のガン療法は、まず便秘を解消することから始まります。便秘を起こしますと、有害な物質が吸収され、細胞をガン化させる惧れがあります。また、腸内壁を破壊する菌が発生し、体に悪い異物が吸収され、ガンになる惧れが増え、アトピーなどアレルギー症状が発生しやすくなります。便秘をあなどってはいけません。しかし、医薬品を使用して解消するのはよくありません。医薬品は一時しのぎで根本治療にならないからです。
あくまで正しい食生活で便秘を解消すべきです。

菜食、小食、咀嚼

東洋医学のガンの治療は、食養(食事)療法、物理療法、精神療法の三つに大別されます。物理療法、精神療法においても、食事療法は併用されていますので、中心となるのは食事療法です。
食事療法は、食事の量を少なくすることと、食事の内容(質)を重視します。食事の質では、動物性食品より植物性食品を中心とした方が、健康によいとされています。つまり、菜食で少食です。
さらに大切なことが咀嚼、よく噛んで食べることです。
マウスに発ガン物質を投与する際、唾液を加えて投与したところ、マウスは発ガンしなかったという実験が報告されています。唾液には消化酵素があることはよく知られていますが、抗ガン作用があるということも証明されたのです。よく噛んで食べるということは、ガンの予防にもなります。

血液の浄化こそ健康の根本

東洋医学の根本精神は、血液は生命であり、血液の浄化することこそ健康になる道と考えています。食事療法は食事によって血液をきれいにしようと考えていますし、物理療法は血液の流れをよくすることで血をきれいにしようとしています。また、精神療法は心の安定によって血液を汚さなくしようとしています。血液の浄化が自然治癒力を復活させます。この考えにたてば、ガンはおそれる病気でなくなる日が来るのではないでしょうか。

予防のまとめ

イボが取れ、シミ、ソバカスや角化症が消えるのであれば、ガンのような腫瘍を抑制できるのではないか、そういう発想は当然生まれてきます。
ハトムギには、デンプン、タンパク質、脂肪など良質の成分があることは以前から知られていましたが、最近になって腫瘍を抑制する作用があるコイクセノリドという物質が含まれていることがわかりました。ハトムギの成分にはまだ未知の部分があり、今後さらに解明されることが期待できる食品です。予防として、菜食、少食、咀嚼そして、バランスの取れた食生活をし、血液の浄化をはかられるとともに自分の健康は自分で守るという意思を高めていただきたく存じます。


ページトップへ